つれづれの月

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医大生が数学をはじめとして、大学受験や医学部受験、科学系のトピック、暮らしのネタ、etcを紹介していくブログです☆

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階差数列の公式

今回は

階差数列

をおさらいします。

例題も用意しているので、しっかり身につけておきましょう♪

 

階差数列

まずは階差数列の定義から確認しましょう。

数列  \{a_n\} があるとき、 b_k = a_{k+1}-a_k \quad (k \geqq 1) としてできる数列  \{b_n\} をもとの数列  \{a_n\} の階差数列といいます。

 

この定義から、 \{a_n\} がわかっていると、その階差数列  \{b_n\} も求まりますね。

例えば、 \{a_n\} の一般項が  a_n = 3n+5 であれば、

\begin{align} b_n &= a_{n+1}-a_n \\
&=\{ 3(n+1)+5 \}-(3n+5) \\
&=3
\end{align}

 

となりますし、もし  \{a_n\} の一般項が  a_n = n^2+3 であれば、

\begin{align} b_n &= a_{n+1}-a_n \\
&=\{ (n+1)^2+3 \} -(n^2+3) \\
&=(n^2+2n+4) - (n^2+3) \\
&=2n+1
\end{align}

 

となります。

このようにある数列  \{a_n\} が与えられれば、その階差数列  \{b_n\} も定義からわかるのですが、

高校数学の問題でよく出てくるのはこの逆で、「階差数列  \{b_n\} が与えられたときに、もとの数列  \{a_n\} を求めることができるか」が問われます。

では階差数列  \{b_n\} からどうやってもとの数列  \{a_n\} を求めるのでしょうか?

このときに使う公式が、次の階差数列の公式です。

 

階差数列の公式

 

\begin{align} \displaystyle a_n = a_1 + \sum_{k=1}^{n-1} b_k \quad (n \geqq 2) \end{align}

 

初項  a_1 と階差数列  \{b_n\} がわかれば、この公式を使ってもとの数列  \{a_n\} を求めることができるわけです。

例題で公式の使い方を練習しておきしょう♪

 

<例題>

数列が  3,\ 6,\ 11,\ 18, \ 27, \cdots の一般項  a_n を求めよ。

 

<考え方>

 \{a_n\} はすぐには求まりそうにないので、こういうときはその階差数列  \{b_n\} を調べてみましょう。もし  \{b_n\} がわかれば、階差数列の公式から  \{a_n\} も求めることができます。

 

<解>

階差数列  \{b_n\} は、 3,\ 5,\ 7,\ 9,  \cdots となっているので、

 b_n = 2n+1 である。

よって、階差数列の公式から、 n \geqq 2 のとき、

\begin{align}  \displaystyle a_n &= a_1 + \sum_{k=1}^{n-1} \ b_k \\
&= 3 + \sum_{k=1}^{n-1} \ (2k+1) \\
&= n^2 +2 \\
\end{align}

これは  n = 1 のときでも成り立っている。

よって、 a_n = n^2 + 2 である。

 

となりますね。うまくできたでしょうか?

ここで1つ注意点があります。この公式は  n \geqq 2 で使えるものなので、 n = 1 のときのことは別に書いておく必要があります。階差数列の公式を使うときはこの点だけ注意してください。

Point !

階差数列の公式は  n \geqq 2 のとき!  n = 1 のときは別で!

 

また、 \displaystyle \sum(シグマ)の計算のところがよくわからない人はこちらをどうぞ!

tsurezurebiyori.hatenablog.com

 

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