2021年 京都大学 数学(理系) 第6問 問1
今回は見るからに面白そうな、2021年度 京都大学の数学(理系)の第6問の問1を取り上げます。
問題
整数の問題です。京大ではほぼ毎年、整数の問題が出題されます。
、、京大って本当に整数の問題が好きですね。
京大の整数問題は面白いものが多いので、私も解いていて楽しくなります ♪ 笑
さてさて、雑談はこのくらいにしておいて、、笑
この問題、とてもシンプルで、 が素数であるとき、 も素数であるということを示せばよいのですが、「 が素数である」という条件が案外使いにくいという点がポイントです。
ここを上手く扱うための何かしらの‟工夫”が必要になってきます。
記事の後半で略解を載せていますが、略解を見る前に自分で少し考えてみてください。
自力で解けましたか?
この問題は「 が素数である」という条件のもとで、「 も素数である」を証明する問題です。
整理すると、
条件:「 が素数である」
示すべき結論:「 も素数である」
ということになりますが、やってみるとわかりますが「 が素数である」という条件は使いにくいです。
こういうときにはどうしたら良いでしょうか?
、、そう!「対偶」を考えると良いですね。
「ならば」という命題を考えるとき、「ならば」のことを対偶といいます。
「ならば」と「ならば」は同値ですので、この対偶を示すことによってこの問題は証明できます。
(もちろん背理法でやっても証明できますが、略解では対偶を使って証明してみます)
略解
対偶、すなわち、「 が素数でないならば、 も素数でない」であることを示します。
が素数でないとき、と置くことができます。
すると、このとき
(←この変形がポイント!)
(←上と同じ変形をもう一度やる!)
となります。ここまで来れば、もう解けたも同然です。
であるので、
であり、 も素数ではないということがわかります。
、、どうでしたか?
この問題は式変形と整数の扱いが重要なポイントになります。
なかなか面白い問題でしたね!!
冒頭でも述べましたが京大は整数が大好きなので、京大を目指される方はしっかりと対策しておきたいですね!
では、今日はこの辺で!