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医大生が数学をはじめとして、大学受験や医学部受験、科学系のトピック、暮らしのネタ、etcを紹介していくブログです☆

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2021年 京都大学 数学(理系) 第6問 問1

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今回は見るからに面白そうな、2021年度 京都大学の数学(理系)の第6問の問1を取り上げます。

問題

 

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整数の問題です。京大ではほぼ毎年、整数の問題が出題されます。

、、京大って本当に整数の問題が好きですね。

京大の整数問題は面白いものが多いので、私も解いていて楽しくなります ♪ 笑

さてさて、雑談はこのくらいにしておいて、、笑

この問題、とてもシンプルで、 3^n-2^n素数であるとき、n素数であるということを示せばよいのですが、「 3^n-2^n素数である」という条件が案外使いにくいという点がポイントです。

ここを上手く扱うための何かしらの‟工夫”が必要になってきます。

記事の後半で略解を載せていますが、略解を見る前に自分で少し考えてみてください。

 

自力で解けましたか?

この問題は「 3^n-2^n素数である」という条件のもとで、「n素数である」を証明する問題です。

 

整理すると、

 

条件:「 3^n-2^n素数である」

示すべき結論:「n素数である」

 

ということになりますが、やってみるとわかりますが「 3^n-2^n素数である」という条件は使いにくいです。

こういうときにはどうしたら良いでしょうか?

、、そう!「対偶」を考えると良いですね。

pならばq」という命題を考えるとき、「 \overline{q}ならば \overline{p}」のことを対偶といいます。

pならばq」と「 \overline{q}ならば \overline{p}」は同値ですので、この対偶を示すことによってこの問題は証明できます。

(もちろん背理法でやっても証明できますが、略解では対偶を使って証明してみます)

 

略解

 

対偶、すなわち、「n素数でないならば、 3^n-2^n素数でない」であることを示します。

n素数でないとき、 n = pq \ ( 2 \leqq p \leqq q )と置くことができます。

すると、このとき

 3^n-2^n 

= 3^{pq}-2^{pq}

= (3^p)^q-(2^p)^q

=(3^p-2^p)\{(3^p)^{q-1}+(2^p)(3^p)^{q-2}+ \cdots +(2^p)^{q-2}(3^p)+(2^p)^{q-1}\}この変形がポイント!)

=\{(3)^{p-1}+(2)(3)^{p-2}+ \cdots + (2)^{p-2}(3)+(2)^{p-1}\}\{(3^p)^{q-1}+(2^p)(3^p)^{q-2}+ \cdots + (2^p)^{q-2}(3^p)+(2^p)^{q-1}\}上と同じ変形をもう一度やる!)

となります。ここまで来れば、もう解けたも同然です。

 n = pq \ ( 2 \leqq p \leqq q )であるので、

\{(3)^{p-1}+(2)(3)^{p-2}+ \cdots + (2)^{p-2}(3)+(2)^{p-1}\} \geqq 5

 \{(3^p)^{q-1}+(2^p)(3^p)^{q-2}+ \cdots + (2^p)^{q-2}(3^p)+(2^p)^{q-1}\} \geqq 13

であり、 3^n-2^n素数ではないということがわかります。

 

 

、、どうでしたか?

この問題は式変形整数の扱いが重要なポイントになります。

なかなか面白い問題でしたね!!

冒頭でも述べましたが京大は整数が大好きなので、京大を目指される方はしっかりと対策しておきたいですね!

では、今日はこの辺で!

 

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