【2022共通テスト】超難化した数Ⅰ・A!多くの受験生を泣かせた図形問題を解説!
2022/1/16(日)に、2022年度の全国共通テストが行われました。
受験されたみなさん!おつかれさまでした!!
今年の共通テストは理系科目がやや難化したという印象で、特に数学Ⅰ・Aに関しては超難化したために、試験場であせった学生さんもいたのではないでしょうか。。
中間集計結果によると、数Ⅰ・Aの平均点は過去最低の40点くらいになるとのことです。
あまりに難しかったため、試験直後からSNSでも数Ⅰ・Aの難化はめっちゃ話題になっていましたね。。
そこで今回は、超難化した数Ⅰ・Aから、多くの学生さんを悩ませた第1問〔3〕の図形と計量の問題をとりあげます!
2022年度 共通テスト 数学Ⅰ・A 第1問 〔3〕
図形と計量に関する問題です。
では早速みていきましょう!
(1)はよくある問題ですね。
三角形ABCの外接円の半径が3であることに注目して、正弦定理を使えば ∠ABC は 、ADは と求まります。
ここまでは基本的な問題なので、問題ないかと思います。
問題なのは、次の(2)です。。(2)がかなり難しく、受験生を泣かせた問題でもあります。
(2)を見ると、いきなりABの長さの取りうる範囲を聞かれて、「…えっ??」っとなった人もいるでしょう。一瞬あせりますね。。
この辺から少し丁寧に解説していきます。
(2)では一瞬あせりますが、こういうときは落ち着いて、問題の条件を改めて考えてみるのがよいです。
(2)の条件を整理してみましょう。
条件1:「三角形ABCの外接円の半径が3である」
条件2:「 2AB+AC=14 」
条件はこの2つだけです。
ここで、条件2だけを見ていてはいけません!
条件1に注目しましょう。外接円の半径が3なので、外接円の直径は6ということになりますね。
三角形ABCの辺の長さは外接円の直径以下となるので(←ここがポイント!)、辺の長さは最大で6であることがわかります。
これを数式で表すと、
AB , AC
となります。また、条件2より AC = 14-2AB なので、これを合わせると、
AB , 14-2AB
ここから、
AB
とABの長さの取りうる範囲が求まります。。
条件1から辺の長さの最大値が6であるということに気付けるかがポイントになります。
これでABの長さの取りうる値の範囲は求まりましたが、ホッとするのもつかの間。
次はいきなり「ADをABで表せ」とあります。また「…えっ!?」ってなりそうですね。。
ここも難問です。ここでも落ち着いて考えていきましょう。
なかなか方針が立たない人もいるかもしれませんが、実はここは(1)がヒントになっています。
(1)では、
「ABが5、ACが4のときのADの長さ」
を求めましたね。
実は(2)ですることは、これと一緒なんです。
(2)では、条件2からAC=14-2ABなので、
「ABの長さがAB、ACの長さが14-2ABのときのADの長さ」
を求めればよいわけです。
こう考えたら、(1)とやることは同じだということに気付くはず!!
あとは(1)と同じように考えて、
正弦定理を使って、 ∠ABC は となるので、
\begin{align}
AD &= AB × \frac{14-2AB}{6} \\
&= -\frac{1}{3}AB^{2}+\frac{7}{3}AB \\
\end{align}
となります。
これでADの長さが求まりました。
最後はADの長さの最大値を求めればよいわけですが、ADをABの2次関数とみて、その最大値を考えればよいだけです。
ただし、 AB であることには注意しましょう。
グラフを描けばこの範囲でADは単調に減少することがわかるので、ABが4のときにADは最大となり、最大値の値は4になります。。
今回は超難化したと言われる共通テスト数Ⅰ・Aから、受験生を悩ませた図形と計量の問題をみてみました。
いかがでしたでしょうか?
確かにこれは難しい問題だったかなと思います。
(2)は言われたらわかるけど、実際にノーヒントで短時間に解けと言われたら困った人も多いはず。
実際の試験では(1)は確実に解き、(2)は少し悩んで解き方がわからない場合は後回しにした方が良いかもしれませんね。
余談
余談ですが、(1)のABが5、ACが4という設定は、(2)の条件である2AB+AC=14に当てはまるものになっています。。
問題を解いている最中にこのことに気付けたあなたは、結構冷静(?)な人かもしれません。。
ではでは! ♪