相加平均相乗平均の関係とその証明
今日は
相加平均相乗平均の関係
について紹介します。
とても重要なのでしっかり理解しておきましょう。
相加平均相乗平均の関係
個の数があるとき、
これらの和を で割ったものを相加平均、
これらの積の 乗根を相乗平均
といいます。
相加平均と相乗平均との間には次の有名な不等式が成立します。
(1) , のとき、
(2) , , のとき、
(3) , , , のとき、
これを、相加平均相乗平均の関係といいます。
(相加相乗平均の関係と呼ばれたり、単に相加相乗と呼ばれることもあります)
(1)は2個の数、(2)は3個の数、(3)は4個の数に関する相加平均相乗平均の関係です。
文字は全て正であることに注意してください。
相加平均相乗平均の関係はとても重要な不等式で、大学入試でも最頻出です。
数学が苦手な人はまず(1)だけ覚えましょう。
数学が得意な人や難関大学を目指す人は(1)、(2)、(3)全部覚えておいてください。
証明
まず、(1)の証明をしてみましょう。
(左辺)-(右辺)が 以上であることを示します。
等号は 、つまり、 のときに成立します
次に、(2)の証明をしてみましょう。
(1)の不等式を利用することで(3)の不等式を導くことができます。
\begin{align}
\frac{a+b+c+d}{4} &= \frac{\displaystyle \frac{a+b}{2}+\frac{c+d}{2}}{2} \\
&\geqq \frac{\sqrt{ab}+\sqrt{cd}}{2} (\ \because \ (1) \ ) \\
&\geqq \sqrt{\sqrt{ab} \sqrt{ab}} (\ \because \ (1) \ ) \\
&= \sqrt[4]{abcd}
\end{align}
等号は、、、
つまり、 のときに成立します
(1)の不等式を2回使えば(3)の不等式が示せるわけですね。
あとは(3)の証明ですが、、、
これは宿題にしますので少し考えてみてください。。笑