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2020年 京都大学 数学(理系) 第1問

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今回は2020年度 京都大学の数学(理系)の第1問を取り上げます。

問題

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複素数の問題ですね。

「3次方程式の相異なる3解が複素数平面上で正三角形の頂点となっている」

という条件をうまく処理できるかがポイントになってきます。

 

実数係数の3次方程式なので、その3解は

「全て実数」or「1つが実数で他の2解が互いに共役な複素数

となっていますが、

3解が複素数平面上で正三角形の3頂点となっていることから、

その3解は「全て実数」ではなくて、

「1つが実数で他の2解が互いに共役な複素数

となっていることがわかりますね。

(3解が全て実数の場合は、3解が全て実軸上にあるため、

正三角形の3頂点にはなりえませんから。。)

 

この点をまず押さえた上で考えていくことになります。

では、いつものように簡単に見ていきましょう!

 

略解

 

先ほど考察した通り、与えられた3次方程式の3解のうち、

1つは実数で、他の2解は互いに共役な複素数になっています。

なので、3解を、 \alpha \beta \bar{\beta}としましょう。

すると、解と係数の関係から、

 \alpha + \beta + \bar{\beta}=-3a \tag{1}

 \alpha\beta + \beta\bar{\beta} + \bar{\beta}\alpha = b \tag{2}

 \alpha\beta\bar{\beta} = -1 \tag{3}

となっていますね。

今、 \alpha \beta \bar{\beta}が一辺の長さが \sqrt{3}aの正三角形の3頂点となっていることから、

 \beta \bar{\beta}

 \displaystyle \Bigl( \beta , \bar{\beta} \Bigr) = \Bigl( \Bigl(a-\frac{3a}{2}\Bigr)+\frac{\sqrt{3}a}{2}i , (a-\frac{3a}{2})-\frac{\sqrt{3}a}{2}i \Bigr)  \tag{4}

または、

 \displaystyle \Bigl( \beta , \bar{\beta} \Bigr) = \Bigl( \Bigl(a+\frac{3a}{2}\Bigr)+\frac{\sqrt{3}a}{2}i , (a+\frac{3a}{2})-\frac{\sqrt{3}a}{2}i \Bigr)  \tag{5}

のいずれかの形で表されます。

 

、、しかし!(4)の場合は式(1)から  \alpha = 0 となり、

これは式(3)に矛盾してしまいます。。

なので、 \beta \bar{\beta}は式(5)のように表されることになります!

、、ここまで来れば、、、もう勝ったも同然ですね!笑

式(5)と式(1)から、

 \alpha = -2a

となり、これと式(3)から

 \displaystyle a= \frac{1}{\sqrt[3]{2}}

となります。このとき、

 \displaystyle \alpha = -\sqrt[3]{4}

です。あとは、式(2)から、

 \displaystyle b= \frac{3 \sqrt[3]{2}}{2}

となり、方程式の3つの解は、

 \displaystyle -\sqrt[3]{4} \displaystyle -\frac{\sqrt[3]{4}}{4}(1 \pm \sqrt{3}i)

と求まりますね!

 

、、どうでしたか?

前半部分の考察の辺りがきちんとできていれば、見通しもよく解けると思います。

京大は複素数平面が大好きなので、京大を目指される方はしっかりと理解しておきたいですね!

では、今日はこの辺で!

京大志望者必携!

 

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