つれづれの月

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医大生が数学をはじめとして、大学受験や医学部受験、科学系のトピック、暮らしのネタ、etcを紹介していくブログです☆

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2020年度 京都大学 数学(理系)第2問

今年の京都大学の数学(理系)の第2問も少し面白い問題だったので、

ここで取り上げてみます。

2020年度の京都大学の数学(理系)の第2問は次のようなものでした。

 

問題

f:id:tsurezurebiyori:20200314121203j:plain



(1)は帰納法を使えば普通に片付きそうです。

問題なのは(2)の処理でしょう。。

では、いつも通り見ていきますね。

 

略解

まず(1)ですが、これはサクッと帰納法で示すやつですね笑

解と係数の関係から、

 \displaystyle \alpha+\beta=2p, \alpha \beta=-1

であり、 \displaystyle \alpha,\beta は、

 \displaystyle \alpha^{n+2}+\beta^{n+2}=2p(\alpha^{n+1}+\beta^{n+1})+\alpha^n+\beta^n \tag{☆}

をみたします。

 \displaystyle \alpha+\beta=2p , \alpha^2+\beta^2=(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta=4p^2+2

より  n=1,2 のときはOKで、ある  n,n+1 のときを仮定すると

上の(☆)より  n+2 のときも成り立つので(1)はこれで片付きますね。

 

問題の(2)ですが、

\begin{align}
(-\alpha)^n \sin(\alpha^n \pi) &= (-\alpha)^n sin((\alpha^n+\beta^n)\pi -\beta^n\pi) \\
&=\frac{1}{\beta^n} sin(-\beta^n\pi) \\
&=-\frac{1}{\beta^n} sin(\beta^n\pi) \\
&=-\pi \frac{sin(\beta^n \pi)}{\beta^n \pi}
\end{align}

と変形します。

ここで、 |\alpha|>1 \alpha \beta=-1 より、

 \displaystyle \beta^n \rightarrow 0 (n \to \infty)

であるので、最終的に、

 \displaystyle \lim_{n \to \infty}(-\alpha)^n \sin(\alpha^n \pi)=-\pi

となることがわかりますね。。

 

とまぁ解答の流れはこんな感じになります。

(2)の処理は、(1)の結果をうまく使える形に式変形するところがポイントになります。

気付けばなんてこともないのですが、案外つまずく人もいるかもしれません。

ちょっと面白い問題でしたね^^

 

ではでは、今日はこの辺で。。

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